街の喧騒を離れて味わう、ふぐ料理の真髄/「海鮮 ふぐ料理 福々」檜垣敬仁さん
広島市南区皆実町。京橋川の穏やかな流れに接し、路面電車が静かに行き交うこの町に、知る人ぞ知るふぐ料理の名店があります。「海鮮・ふぐ料理 福々」は、店主・檜垣敬仁さんが2018(平成30)年にオープンした、ふぐ料理を中心に据えたこだわりのお店です。
決して派手さはないものの、素材と味、そして丁寧な仕事に惹かれ、地元の常連はもちろん、観光客や外国人まで足を運びます。 今回は、料理人としての経歴やお店のコンセプト、こだわりの料理、そしてお店を構える皆実町の地への想いについて、檜垣さんにじっくりとお話を伺いました。

大阪での修業時代と、広島での独立までの道のり
――まずは檜垣さんご自身の料理人としてのこれまでの歩みと、独立を志したきっかけを教えてください。
檜垣さん:専門学校卒業後、大阪で就職して、同じ会社に20年近く勤めていました。最初はお寿司屋さんからスタートして、いけす料理の店やふぐ料理専門店など、魚料理を中心にいろんな業態を経験しました。途中、奈良や東京の店も担当して、全国展開に関わる機会もありましたね。40歳で独立を決意し、最初は大阪で先輩と店を始めたのですが、のちに広島へ戻ることになり、今の場所に「福々」を構えました。

――皆実町を選ばれたのはどんな理由があったのでしょうか?
檜垣さん:「広島」駅の周辺など、ここよりも立地が良い場所も検討しましたが、自分が求める条件――1階の角地、居抜き物件など――に合う場所がなかなか見つからなくて。結果的に中心地から少し離れた皆実町に決めました。でも、川が近くて静かで、電車通り沿いでアクセスも悪くない。県外のお客さんにはむしろ便利だと好評なんですよ。
「福々」で味わう、特別なふぐ料理の魅力
――福々では、どのようなふぐ料理が味わえるのでしょうか?
檜垣さん:広島ではまだ馴染みが薄い「焼きふぐ」や、「唐揚げ」「てっちり(鍋)」「雑炊」などを組み合わせたコースが人気です。

檜垣さん:特に焼きふぐは七輪で焼くスタイルで、香ばしさが楽しめると好評です。広島の方には新鮮だったようで、メディアに取り上げられたこともありますよ。

――料理におけるこだわりはどのようなところですか?
檜垣さん:ふぐは非常にデリケートな食材なので、さばいた後はすぐには使わず、少し寝かせて旨味を引き出します。ぬめりを丁寧に落として「磨く」作業も欠かせませんし、温度管理も徹底しています。予約をベースにして仕込みすぎず、常にベストな状態のふぐを提供できるよう意識しています。

夏はうなぎで勝負、季節で変わるもう一つの看板料理
――ふぐ以外に「うなぎ」も評判と伺いました。
檜垣さん:夏の暑い時期にはふぐの需要が落ちるので、うなぎ料理を取り入れました。焼きふぐと組み合わせた「うなぎ&焼きふぐコース」は、鍋がない分、気軽に楽しめると好評です。うなぎは焼き加減で食感が変わる繊細な食材。ふぐ同様、こちらも仕入れすぎず、状態を見て調理することで、一番美味しい状態で提供するよう心がけています。

広島でも異彩を放つ店作りと、口コミで広がる評判
――お客さまの層や、集客について教えてください。
檜垣さん:地元の方ももちろんですが、観光客や外国人のお客様も多いですね。Googleマップの口コミや、旅行情報サイト「旅色」などを見て来られる方が多いです。目的型の飲食店なので、「広島でふぐを食べるならここ」と調べて来てくださるのがありがたい限りです。

――店内の雰囲気にも特徴がありますよね。
檜垣さん:前のテナントがカフェ系だったようで、内装は少し洋風です。でも僕としては「中身で勝負」という考えなので、逆にそのギャップが面白いかなと思っています。小ぢんまりした空間ですが、お客さんと距離が近くて、会話を楽しみながら料理を提供できるのも気に入っています。
静かで緑あふれる皆実町の魅力と住まわれる方へのメッセージ
――お店のある皆実町の魅力をお聞かせください。
檜垣さん:川沿いの風景が美しくて静かな雰囲気です。夜は人通りも落ち着いていて、暮らすにはとても良い場所だと思います。緑も多くて、川沿いをランニングしている人もよく見かけますよ。
――最後に、皆実町への移住を検討している方へメッセージをお願いします。
檜垣さん:とても住みやすい町ですし、学校も多く、教育レベルも高いと聞いています。子育て世代にもぴったりの環境だと思います。もし皆実町に来たら、ぜひ一度「福々」にも寄ってみてください。ふぐ料理と聞くと、敷居が高いと思われがちですが、気軽に楽しんでもらえるようなお店を目指していますので。

海鮮 ふぐ料理 福々
店主 檜垣敬仁さん
所在地:広島県広島市南区皆実町1-9-1
電話番号:082-576-4478
URL:https://www.hiroshima-fukufuku.com/
※この情報は2025(令和7)年11月時点のものです。
